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年下の彼/小手鞠るい

ほぼ1ヶ月お休みしてしまいました。

ただ、この1ヶ月の間、本を読むことは休んでいなかったので、ご紹介したい本には巡り会っていたのですが・・・。


で、休み明け初回は「年下の彼」です。

ワタシ自身がそこそこ年齢を重ねてきたせいか、最近、周囲で5歳以上年下の男性と付き合ったり、結婚したりする女性をわりとよく見聞きするようになりました。

そういうのを聞くと、なんだか、うれしいような、うらやましいような。

ワタシには未知の世界なもので。


年下の彼年下の彼
(2010/08/18)
小手鞠 るい

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37歳の友香と28歳の順哉は、ロンドンで出会います。

お互いに好意を持ったにも関わらず、行動に移すこと無く日本に帰った2人は、不器用ながらも距離を縮めていくのですが・・・。



恋愛初期にありがちな、相手の気持ちが読めなくて凹んだり、焦ったりする2人の姿がいじらしくて、ワタシも恋がしたくなりました。

ただ、9歳も年下となると、ワタシなら相手の気持ちを疑ってしまって、素直にその気持ちを受け取れないような気がします。

友香も年齢差に悩み、こう ↓ 言っています。

「私が小学3年生の時、彼は生まれた」

そして、こう ↓ も言っています。

「私が50代になる頃、彼は40代。このあたりでやっと気にならなくなるのかな。」と。

でも、私はそんなことはないと思いますね。

彼がオムツをしていた頃に自分は小学校に通っていた、という事実より、女としての終わりが近づいた50代の自分の目の前に、男としての脂が乗り切った40代の彼がいる、という状態のほうが、年上の女性にとってはツラいことなのではないかと。

その様子を想像しただけで、どこのだれだか知らないけれど(仮定のことなので、当然ですが)、愛して止まない彼であっても、(こんなオバさんのワタシから)解放してあげなくては・・・、と思ってしまうのではないでしょうか。



最近、堺正章や加藤茶の結婚で、「年の差婚」というのがブームらしいのですが、それでも、この言葉で語られるのは、男性が年上の場合のみ。

男性が母親ぐらいの年齢の女性と交際するというのは、やはりまだ世間の人は受け入れ難いものなのかもしれません。

確かに、ワタシも息子に「お母さんより年上の人との結婚は止めてね。」と言ってますから・・・。


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好き、だからこそ/小手鞠るい

ずっと忘れられない好きな人って、いますか?

一緒にはなれないけれど、ずっと心の中に存在している大切な人がいたりしませんか?

「好きだからこそ、一緒にはなれない」という切なさと、「好き」という言葉の重みを教えてくれる物語です。

好き、だからこそ (新潮文庫)好き、だからこそ (新潮文庫)
(2010/11)
小手鞠 るい

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風子は、中学生の頃に両親を交通事故で亡くし、京都に住む叔父にひきとられます。

高校を卒業後、画廊に勤め始めた風子は、同じビルにあるレストランのコック ゴンちゃんと付き合い始め、20歳の若さで結婚します。

しかし、風子が愛して止まないゴンちゃんは、夫を亡くして幼い娘と暮らしていた年上の女性 洋子と恋に落ちてしまい…。


5章に分かれて物語は進むのですが、第1章を読んでいるときには、幼い夫婦のままごとのような生活を描いているだけなのかー?とページを閉じてしまいそうになりました。

しかし、第1章の結末で、風子は別の女性を好きになったゴンちゃんのもとを去り、その後の章では、別れた後も気持ちを引きずる2人とその2人の新たな伴侶となる人たちの胸のうちが綴られるという立体的な展開にぐいぐい引き込まれ、最後はウルッときてしまいました。

不倫を肯定するわけではないのですが、こっちを好きになったからあっちを嫌いになる、というほど人の気持ちは単純なものではないのではないでしょうか。

ゴンちゃんも、2人の女性の間で揺れ動いていたのだと思います。


好きで好きでたまらない人とは結ばれないものなのでしょうか。

JUJUの「素直になれたら」という歌に、「離れてると寂しくて、そばにいると苦しくて」という歌詞があります。

好きで好きでたまらない人との関係は、こういうものなのでしょうね。

残念ながら、ワタシはこういう経験をしたことがありません(恋愛経験が乏しいもので)。

でも、オンナとして生をうけた以上せっかくですので、経験してみたくないわけではありません。

しかし、夕食の献立とお弁当のおかずと自動車税を支払いに行かなくては、という焦り(たぶん支払い期限は5月末です)で頭がいっぱいになっているワタシには、縁の無いことのような気がしないでもないのですが…。


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エリカ/小池真理子

亡くなった親友の恋人と恋に落ちる、なんてこと考えられますか?

普通、そのような境遇になる頃は、世間一般で「おばあさん」と呼ばれる年代になっていることが多いので、あまり考えにくいことですが。

本書は、若くして亡くなった親友の恋人と恋に落ちる女性が主人公です。

エリカエリカ
(2005/01/22)
小池 真理子

商品詳細を見る


エリカの親友の蘭子は、40歳の若さで突然亡くなるのですが、彼女にはお互いに家庭を持つ恋人 湯浅がいて、そのことを知るのはエリカだけでした。

エリカは小さいながらも会社を経営し、仕事をバリバリこなす独立した女性なのですが、湯浅と一緒に蘭子の告別式に出席した後、彼から積極的なアプローチを受けて恋に落ちてしまいます。

エリカは生前の蘭子から、「湯浅は女性にマメで、自分以外にも女性がいるに違いない」と聞いていたはずなのに、それでもエリカに対して賛美の言葉を惜しまず、またエリカの41歳の誕生日に401本ものバラを送ったりする彼のペースにはまってしまうのです。

しかし、結末は「やっぱりね…。」でした。

体を重ねたあと、エリカが湯浅に抱き始める違和感、不安の描写が絶妙で、女性にマメな男性と恋愛すると、こんなに苦しい思いをするのね、と学びました(といっても、生かされることはないんですけど)。

そしてもうひとつ、不倫をするうえで大変重要なことを学びました。

浴室でクモ膜下出血で亡くなった蘭子を家族が発見したとき、彼女の携帯は浴槽の中に落ちていたのです。

夫は、助けを呼ぼうとした蘭子が携帯をつかんだけれど力尽きて落としたと考えますが、エリカは、不倫の痕跡を残す携帯を誰にも見られないようにわざと浴槽の落としたと考えます。

確かに携帯は水に弱いですね。

なので、携帯をキッチンカウンターに置いていることが多いワタシは、いざというときには(?)キッチンの洗い桶に投げ込もうと思います。

しかし、水に濡れて一時的には機能しなくなっても、乾くとまた大丈夫だったりするとも聞きます。

それなら、不倫をされている方は見られて困るメールは頻繁に削除したほうがいいのかも知れません。

ワタシもそのような機会がおとずれたら、そうしようと思います。

いつのことかわかりませんが…。


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天才伝説 横山やすし/小林信彦


横山やすしという漫才師をご存知ですか。


西川きよしとコンビを組んでいて、その活躍ぶ


りは、一時は飛ぶ鳥を落とす勢いでした。


亡くなったのは15年ほど前なのですが、そ


れ以前に暴力事件などで吉本興業から解雇


されていたため、実質的な芸能活動はもっと


前からしていなかったように思います。


本書は、筆者が放送作家をしていた頃に知り


あった横山やすしとのエピソードの他に、ビー


トたけし、萩本欽一など、今では大御所と呼


ばれるような芸人たちの若い頃のエピソード


なども綴っています。


本のはなし ホンの少し


筆者は、横山やすしを取材して本書を書いた


わけではなく、筆者の小説が映画化されるこ


とになり、その主人公を横山が演じることにな


ったため、その打ち合わせの記録から横山


をピックアップして描くといった構成になってい


ます。


テレビ業界に出入りする人だけが持つ慣習や


思考が土台になっているため、一般の人には


イマイチわかりにくい部分もありますが、それ


でも、テレビ、というか、芸人たちの裏事情が


おもしろく読めました。


暴力事件を起こした横山の謹慎中に、彼の復


帰を待ち続けたという美談の主である、相方の


西川きよしとの関係も、仲が悪いというような


簡単な言葉では片付けられない屈折したもの


だったようです。




古くは太宰治、最近では尾崎豊(最近でもな


いですが)など、破滅型の天才というものをか


つてはよく見かけました。


まさに、横山やすしもその破滅型の天才でし


ょう。


しかし、近頃は、イチローのように並はずれた


才能を持ちながらも、努力を重ね、その才能を


より一層大きく開花させる天才が増えてきてい


るような気がします。


そうなると、今注目すべき破滅型の天才といえ


ば、沢尻エリカでしょうか。


といっても、彼女に才能があれば、の話ですが…。



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うらなり/小林信彦


ふつう、物語というのは、主人公を中心にして


成り立っていますよね?


当たり前なのですが。


同じ物語を脇役から見たものにしてみたら、ど


んなふうになるんでしょ?


いじわるとされているシンデレラの母親も、そ


の母親側から見たら、シンデレラが良い子ぶ


りっこのいけ好かない娘ということになるのか


も知れません。


本書は、夏目漱石の「坊っちゃん」の登場人物


である「うらなり」を主人公にするという、ちょっ


と変わった小説です。


本のはなし ホンの少し


約30年前に松山の中学に教師として勤めて


いた古賀は、東京から赴任してきたやんちゃ


な教師「おれ」に、その影の薄い様子から「う


らなり」とあだ名を付けられていました。


「おれ」が次々と事件を起こす中、「うらなり」は


許嫁だった女性を教頭の「赤シャツ」に奪われ、


傷心のまま、新任地に赴きます。


そして、時が過ぎ、昭和となった今、「うらなり」


は孫のおゆうぎ会のために、姫路から上京し


た機会に、松山の中学時代の同僚 堀田に連


絡を取り、旧交を温め、これまでの30年間の


日々に思いをはせるのです…。






最近思うのですが、ぴったりとまではいかなく


とも、人生というものは長く生きると、そこそこ


帳尻が合うものなんだな、という気がします。


例えば、若い頃きれいだった女性が、その後


昔の面影はどこへ?と言いたくなるほど容貌


が衰えているとか、印象が薄かった男性が、立


派な仕事を得て、堂々とした風格を持つように


なるとか、人生もまんざら捨てたものでもない


な、と思わせてくれることにちょくちょく遭遇した


りします。


「うらなり」こと古賀も、若い頃は生気がない、と


か影が薄いなどと言われていたものの、後半生


は、先立たれはしましたが、良き伴侶に恵まれ、


意に適う職を得て、穏やかで幸せな老後を送る


のです。


本編の「坊っちゃん」では、かわいそうな人だっ


た「うらなり」ですが、本書を読んで、救われま


した。



人生の帳尻合わせといえば、ワタシは既にひと


つ経験しています。


小学生の頃に既に現在とほぼ同じぐらいの身


長(166センチ)だったワタシは、このデカさが


コンプレックスで、1度でいいから「小さいね」


と言われてみたいと思っていました。


最近でこそ小学生の背は高くなりましたが、当


時こんなにデカい小学生は、ワタシか大林素子


ぐらいだったのではないでしょうか?


しかし、小学生でほぼ成長が止まったワタシと


違い、当然ながら他の子たちは成長を続け、ワ


タシとの差を縮めていました。


なので、たまにその当時の友人に出会うと、しば


しば「あれ、こんなに小さかったっけ?」と言われ


るのです。


身長は縮まなかったものの(当たり前ですが)、


小学生の頃あんなに憧れた「小さい」という誉め


言葉に出会えて、人生って捨てたもんじゃない


な、と今つくづく思っています…。



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