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みんなの秘密/林真理子


他人の秘密を聞くのって、気持ち良いと思い


ませんか。


本書を読むと、その気持ち良さが味わえるん


です。


犯罪を犯したわけでもない、ごく普通に暮らす、


ごく普通の人が持っていそうな秘密が次々と


登場しますから。


本のはなし ホンの少し


秘密を持つ主人公の、家族や愛人などが次


の話の主人公となるという形で、12の短編が


リレーのようにつながっていくという、おもしろ


いつくりになっています。


主人公は、不倫をする人妻だったり、若い愛


人をとっかえひっかえするエリートサラリーマ


ンだったり、父親と同世代の男性と不倫する


女子大生だったり、実の母親の死を願う主婦


だったり。


どれもこれも、ありそうで、なさそうで、でも、


ありそうな話ばかりです。


その中で、「夜話す女」は、向かいに家を新築


して引っ越してきた主婦の挨拶が遅れたこと


に腹を立てる主婦が主人公です。


憤りの矛先は、一見向かいの主婦のようなの


ですが、読み進むうちに、彼女の本当の憤り


は浮気を繰り返す夫との関係にあるのが見え


てきます…。






こんなふうに、他人の秘密を客観的に眺めると、


秘密というのは、どこかしら自分勝手さをのぞ


かせているものなのだと気が付きます。


してはいけないことをしているために隠さなけれ


ばいけなかったり、妙なプライドから隠さなくて


もいいことを隠そうとしていたりと、自分を正当化


しようとして抱えるものが秘密なのかも知れません。



筆者は、そういう秘密を抱える人の、心の奥に潜


む、白日の下に晒すのを躊躇してしまいそうない


やらしい感情をさらっと書いています。


認めたくはないけれど、そういうふうに思うことって


あるある、と言いたくなるような、的を得た表現が


そこかしこに出てきます。



秘密を持っていないということは、実は幸せなこと


なのかも知れません。


といっても、秘密の無い人というのは、そうそういる


ものではないような気がします。


かく言うワタシにもあります。


秘密なので、書くわけにはいきませんが…。





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