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さよなら渓谷/吉田修一


冒頭いきなり、かつて聞いたことがあるような


事件が登場します。


幼児が遺体で発見され、殺害したのは母親で


はないかとの疑惑が高まり、その母子が暮す


共同住宅の周りをマスコミが詰めかける描写


です。


そして、次に登場するのが、大学の野球部員


が集団で女性を暴行する事件です。


やりきれない事件のはずなのに、結末は切な


くなります。


本のはなし ホンの少し


俊介とかなこが暮す共同住宅の隣に住む里


美の4歳の息子が遺体で発見され、殺害した


のは里美ではないかとの疑いに、連日マスコ


ミが家の周囲を取り囲みます。


新聞記者の渡辺も、マスコミを煽るような行動


を取る里美を追っていました。


そんなとき、渡辺はひょんなことから、俊介が


大学時代に所属していた野球部で、他の部員


とともに起こした集団での女性暴行事件を知り


ます。


そして、ついに我が子殺害の容疑で逮捕され


た里美が、自分と俊介の間に男女の関係があ


ったかのような供述をし、また、俊介の内妻の


かなこも、2人の間に関係があることは知って


いたと警察に話します。


俊介には身に覚えのないことでしたが…。






男の子を持つ親にとっては、そう珍しいことでは


ないとは思いますが、ワタシもその例にもれず、


息子がケンカをして怪我をさせた、させられた、


の類のことは何度か経験しています。


そのようなときにはいつも、息子たちにはこのよ


うに言っています。


「相手に取り返しのつかない怪我をさせたら、そ


の相手だけでなく、自分自身の人生も台無しに


なるのよ」と。


まさにそうだな、と本書を読んで思いました。


救いを求めているのは、被害者だけではないの


かもしれません。


許されざる事件を起こしてしまった加害者も、真


の償いを求めて苦しむことがあるのかもしれない


な、と思いました。



許しを乞う者と乞われる者、どちらのほうがより苦


しいのでしょうか。


たまーに考えることがあるのですが、「ごめんなさ


い」という言葉は、言うほうか、言われるほうか、ど


ちらのほうがよりつらいんでしょうね。



性犯罪というものは、被害者本人だけでなく、その


家族にまで目を覆いたくなるような影響を及ぼして


しまうようです。


今さらですが、若い頃、近道だからといって暗い夜


道を通ったりしていたことが、いかに軽率だったか


反省しています。


しかし、今ごろ反省したところで、その類の事件に


遭遇することが着実に減ってきているであろうワタ


シには、もうどうでもいいことのように思われます。


おそらく、近い将来には(というより既に今でも?)、


夜道を歩いていても狙われるものは、金品しか無


くなるのに違いないので、性犯罪よりひったくりに


注意したほうがいいのかもしれません…。



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