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うらなり/小林信彦


ふつう、物語というのは、主人公を中心にして


成り立っていますよね?


当たり前なのですが。


同じ物語を脇役から見たものにしてみたら、ど


んなふうになるんでしょ?


いじわるとされているシンデレラの母親も、そ


の母親側から見たら、シンデレラが良い子ぶ


りっこのいけ好かない娘ということになるのか


も知れません。


本書は、夏目漱石の「坊っちゃん」の登場人物


である「うらなり」を主人公にするという、ちょっ


と変わった小説です。


本のはなし ホンの少し


約30年前に松山の中学に教師として勤めて


いた古賀は、東京から赴任してきたやんちゃ


な教師「おれ」に、その影の薄い様子から「う


らなり」とあだ名を付けられていました。


「おれ」が次々と事件を起こす中、「うらなり」は


許嫁だった女性を教頭の「赤シャツ」に奪われ、


傷心のまま、新任地に赴きます。


そして、時が過ぎ、昭和となった今、「うらなり」


は孫のおゆうぎ会のために、姫路から上京し


た機会に、松山の中学時代の同僚 堀田に連


絡を取り、旧交を温め、これまでの30年間の


日々に思いをはせるのです…。






最近思うのですが、ぴったりとまではいかなく


とも、人生というものは長く生きると、そこそこ


帳尻が合うものなんだな、という気がします。


例えば、若い頃きれいだった女性が、その後


昔の面影はどこへ?と言いたくなるほど容貌


が衰えているとか、印象が薄かった男性が、立


派な仕事を得て、堂々とした風格を持つように


なるとか、人生もまんざら捨てたものでもない


な、と思わせてくれることにちょくちょく遭遇した


りします。


「うらなり」こと古賀も、若い頃は生気がない、と


か影が薄いなどと言われていたものの、後半生


は、先立たれはしましたが、良き伴侶に恵まれ、


意に適う職を得て、穏やかで幸せな老後を送る


のです。


本編の「坊っちゃん」では、かわいそうな人だっ


た「うらなり」ですが、本書を読んで、救われま


した。



人生の帳尻合わせといえば、ワタシは既にひと


つ経験しています。


小学生の頃に既に現在とほぼ同じぐらいの身


長(166センチ)だったワタシは、このデカさが


コンプレックスで、1度でいいから「小さいね」


と言われてみたいと思っていました。


最近でこそ小学生の背は高くなりましたが、当


時こんなにデカい小学生は、ワタシか大林素子


ぐらいだったのではないでしょうか?


しかし、小学生でほぼ成長が止まったワタシと


違い、当然ながら他の子たちは成長を続け、ワ


タシとの差を縮めていました。


なので、たまにその当時の友人に出会うと、しば


しば「あれ、こんなに小さかったっけ?」と言われ


るのです。


身長は縮まなかったものの(当たり前ですが)、


小学生の頃あんなに憧れた「小さい」という誉め


言葉に出会えて、人生って捨てたもんじゃない


な、と今つくづく思っています…。



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