FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

橋ものがたり/藤沢周平

江戸の町は水路が発達していたため、橋が多く、江戸を舞台にした小説と橋は切っても切れない関係にあるのではないでしょうか。

本書はその名のとおり、橋にまつわる短編が10編収められています。

どれもこれも、切ない話だったり、心が温かくなる話だったり、と秀作揃いです。

橋ものがたり  新装版橋ものがたり 新装版
(2007/02/16)
藤沢 周平

商品詳細を見る


その中の『こぬか雨』は、早くに両親を亡くし、叔父の履物問屋の出店を1人で店番しながら暮らす「おすみ」が、結婚を控えているにも関わらず、何者かに追われている若い男性を数日かくまう、という物語です。

おすみは、結婚相手の勝蔵の外見も内面も野卑なところが好きにはなれないのですが、世の中に大きな望みを持っていないため、運命として受け入れています。

そんなおすみが、人殺しをした新七をかくまい、ほんの束の間心を通わせ、彼女にとっては初恋といっていいような、一生に一度の恋をするのです。

おすみは、新七とのほんの数日の思い出を胸に、好きでもない勝蔵と一生暮らしていくことになると思いますが、彼女は不幸な人なのでしょうか。

他人がどう思うかは別にして、ワタシは彼女自身が自分を不幸だと思うことはないような気がします。

誰もが平等とされている(でも、決してそうではない)現代とは違い、江戸時代は持つ者と持たざる者がきっちり分かれており、人生とは諦めて受け入れるものだったのではないでしょうか。

しかし、諦めるということが必ずしもマイナスイメージというわけではなくて、おすみの言う「世の中に大きな望みを持たない」ということが、幸せになるためのコツであったりするのかもしれません。

いつも不平不満をお腹に抱えているワタシのような人間は、ぜひとも見習わなくていけないな、と思います。

「踏みきりがタイミングよく通り抜けられなかった」「車線変更したら前を走る車が遅かった」「スーパーのレジで絶対こっちのほうが早いと思ったのに隣のほうが早かった」というようなことがあれば、ワタシは自分ほど不幸な人間はいない、と考えるタチなので…。


おもしろいと思って下さった方クリックお願いします。ランキングに参加しています。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

keishomom

Author:keishomom
お引っ越ししてまいりました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。