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日の名残り/カズオ イシグロ

執事って、どういう仕事をしているのか、ご存知ですか。

今話題の小説『謎解きはディナーのあとで』が現在ドラマ化されていて、嵐の櫻井くんが主人公の執事を演じていますが、イマイチ仕事の内容がわからなくて。

本書の主人公も執事です。

古き良き時代のイギリスの伯爵のお屋敷で執事を務めた主人公が、回想する執事の仕事とは、複雑かつ多岐に渡るもので、雇い主である伯爵の右腕であるといっても過言ではないのです。


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ダーリントンホールの執事 スティーブンスは、ホールがダーリントン卿からアメリカ人のファラディ氏に持ち主が変わった後も、かわらず執事を務めています。

そんなある日、ファラディ氏の勧めで短い旅をすることになったスティーブンスはその途中、結婚して退職したかつての女中頭のミスケントン(ベン夫人)に会いに行くことを思いつきます。

スティーブンスは、ダーリントン卿が手がけた国際会議を思い出しながら、イギリスとドイツが同盟を結ぶことに奔走したとされたまま亡くなったダーリントン卿のことを思い、そして、ミスケントンに抱いていた淡い思いに気づきます・・・。



物語は、旅の途中の現在と回想の中の過去とを行き来しながら、進みます。

ダーリントン卿に誠実に仕え、プライドを持って仕事に従事するスティーブンスの姿は、禁欲的であり、排他的ですらあります。

しかし、その姿から、執事というのは単なる召使いではなく、立派に確立された職業であることがわかります。

地位のある人をサポートする仕事の素晴らしさが伝わってくるのです。


けれども、ミスケントンとの恋と呼ぶには淡過ぎる関係は、切ないです。

大人の切なさといってもいいかもしれません。

ワタシも今の年齢であるからこそ彼の生き方が多少は理解出来ますが、若い頃なら難しかったように思います。

読んだ後、深い余韻を残す物語です。




筆者は日本人でありながら、幼い頃に海外に移住したため、原書は英語で書かれています。

実はワタシ、海外の作家の小説があまり好きではありません。

最初の数行を読んだだけで、翻訳されたものだとわかってしまうような文章に違和感を感じてしまうのです。

あまりこなれていない訳文を読むと、訳者の筆者に対する遠慮が伝わってくるような気がして・・・。

ホントのことを言えば、執筆された言語で読むのがいちばん筆者の思いを読み取れると思うのですが。

そう思って、以前辞書を引きながら(電子辞書でも『引く』でいいのか?)、1冊読破したことがあります。

確かに、これを日本語にしたらこのニュアンスは伝わりにくいだろうなあと思う場面に何度か遭遇したのですが、だからといって、これからも原書で読もう、と決心するには至りませんでした。

なぜなら、英語で書かれた原書を読む感動と辞書を引きながら読む面倒臭さを天秤にかけると、圧倒的に後者のほうが勝ってしまうもので・・・。


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